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いしかわこどもファミリー歯科

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2025.01.10

反対咬合(受け口)はいつ治療を始めるべき?

こんにちは、いしかわこどもファミリー歯科 院長の石川です。
今回は「反対咬合(受け口)はいつ治療を始めるべきか?」というテーマでお話しします。
反対咬合は見た目の問題だけでなく、お子さんの将来的な健康や自信にも大きく影響する歯並びのトラブルです。
ぜひ、これを機にお子さんの口元をもう一度チェックしてみてください。

 

1.反対咬合(受け口)とは?

反対咬合(受け口)とは、下の前歯が上の前歯よりも前にある状態を指します。
口を閉じたときに「下あごが出ている」「下の歯が上の歯を覆っている」ように見えるため、横顔のバランスが崩れやすいのが特徴です。

 

放置すると?

・下あごの過度な成長が進んでしまい、顔の骨格バランスが乱れやすくなります。
・噛む力のバランスが崩れ、顎関節症や歯の摩耗、虫歯のリスクが高まることがあります。
・自分の口元にコンプレックスを抱えるお子さんも多く、自己肯定感に影響が出ることも。

 

2. 反対咬合を早期治療すべき理由

 

顎の成長と歯並びに影響します!

子どもの頃は顎の骨が柔らかく、成長が盛んな時期です。このタイミングで矯正を開始すれば、顎の成長をコントロールしながら正しい咬み合わせを作り出せるメリットがあります。

 

正しい噛み合わせが大事!

噛み合わせが整っていれば、食べ物をしっかり噛めるだけでなく、顔や顎への負担も軽減されます。顎関節や筋肉に余計な力がかからないので、将来的な歯や顎のトラブルも未然に防ぎやすくなります。

 

顔立ちや発音への影響も!

反対咬合の場合、下あごが強く成長しすぎたり、上あごの成長が遅れたりすることで、顔全体のバランスが崩れやすくなります。また、発音が不明瞭になることもあり、コミュニケーション面にも影響する可能性があります。

 

3. 治療はいつ始めるべき?

 

治療開始に適した年齢の目安

一般的に、6〜8歳頃に一度診断を受けるのがおすすめです。この時期は混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)にあたるため、まだ骨が柔らかく、顎の成長に合わせた治療が行いやすいからです。

 

乳歯列期、混合歯列期、永久歯列期での治療の違い

 

・乳歯列期(3〜6歳頃)

乳歯の状態ですが、重度の反対咬合などの場合は早期に介入することがあります。

 

・混合歯列期(6〜12歳頃)

顎の成長を利用しながら拡大装置やマウスピース等で噛み合わせを整えるケースが多いです。

 

・永久歯列期(12歳以降)

顎の成長が落ち着いてくるため、骨格的な問題が強い場合は外科的処置が必要になることもあります。

 

早期治療が可能なケースと待つべきケース

「必ず早期に治療を始めればいい」というわけではありませんが、骨格的に下あごが大きく成長しやすい遺伝要素がある場合、早期の治療が大きなメリットをもたらすことが多いです。
一方、軽度の受け口や、自然に改善が見込まれるケースでは成長観察をしながら最適なタイミングを待つこともありますので、専門家の判断が重要になります。

 

4.使用する装置とその目的

反対咬合の治療装置は、一見すると「大丈夫かな?」と思うほど大きく見えたり、装着感が気になるかもしれません。しかし、その分大きな効果が期待できます。

 

・拡大床(かくだいしょう)

上あごを左右に広げる装置。狭いあごを拡大して歯が正しく並ぶスペースを作ることで、下あごとの咬み合わせを整えやすくします。

 

・フェイスマスク

上あごを前方に引き出すための装置。下あごに比べて上あごの成長が遅い場合に使用し、骨格的な受け口を改善します。

 

・マイオブレース治療

取り外し可能な装置を使い、上顎を適切に成長させることで、反対咬合の根本的な原因にアプローチします。呼吸や舌の位置、姿勢の改善もサポートするため、全体的な健康や発育にも良い影響を与えます。

 

・マウスピース型矯正装置

必要に応じて、取り外しができるタイプを使うことも。装着時間の管理をしっかりすれば、高い効果が見込めます。

 

小児期の反対咬合は、下顎が大きすぎるのではなく、上顎が小さすぎることに起因する受け口であることが多いです。そのため、当医院では上顎を大きく育て、根本的な解決を目指す治療を行っています。具体的には、「マイオブレース治療」と拡大床、フェイスマスクを組み合わせた治療法を採用しています。

 

5. 反対咬合を早期に見つけるためにチェックすべきポイント

・口を閉じたときに、下あごが突き出ているように見える。
・下の前歯が上の前歯より前にある。
・側面から見たときに、下あごが不自然に突出している。

お子さんの歯磨きのときなど、口の中や横顔のバランスを注意深く観察すると、初期段階で気づけることがあります。

 

・定期検診の重要性

反対咬合は軽度の場合、見落とされることもあります。
定期検診で歯科医師にチェックしてもらい、少しでも気になる点があれば相談することが大切です。

 

6. お子さんの未来を守るために

反対咬合(受け口)は、お子さんの将来に大きく関わる重要な歯並びの問題です。
早期に治療を始めることで、顎の成長を利用して無理なく噛み合わせを整えられます。
特に6〜8歳頃の混合歯列期は、治療の効果が出やすく、矯正期間も比較的短く済むケースが多いです。
お子さんの歯並びや噛み合わせで気になることがあれば、ぜひお早めにご相談ください。
お子さんが毎日自信を持って笑顔を見せられるよう、お手伝いいたします。